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- 作者: モーム,W.Somerset Maugham,行方昭夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/10/16
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月と六ペンスも面白かったが、こちらも面白い。この物語を一言で言うならば、激しい劣等感を味わった少年が、一人前の大人になるまでの成長期といったところか。
自分が今作品つまり主人公にに興味を引かれた点は
①文学や芸術に対する深い知識を持ち、周囲の人々と意見をぶつけ合う点。自分の興味を持つ分野を語り合うことのできる友人と切磋琢磨していた。
②向上心を持ち、自分で選んだ道を時に失敗しながらも進んでいく。
③特に恋愛の描写においては、惚れるが負けと言う言葉の如く、好きになった相手に尽くすが、手痛い失敗を繰り返しているところ。
④人生とは無意味なものであると言う一種の悟りを開くものの、だからこそ人生の束縛から逃れ、自分流に生きることができるという哲学を自ら作り出した点。